投稿日:2021年1月25日
星、星座、天文に関することが好きです。
たまにプラネタリウムに行ったり、望遠鏡で天体観測などを行っています。
天文好きが高じて、After Effectsで地球や木星、土星、太陽を作った記事もあるので、そちらも併せてお読みいただければ幸いです。
昨年の12月21日に木星と土星が大接近したことは記憶に新しいと思います。
その記事『木星と土星の最接近をAfter Effectsで作ってみた。 』をFacebookでシェアしたところ、「惑星直列」に関する発言をされた方がいらっしゃいました。
Wikipedia で調べてみると、太陽から海王星まで、一列に並ぶことは天文学的確率で、まずあり得ないとまで書いてありました。
あり得ないまでも、各惑星がどのような軌道を通過するのか。月日によってどのような配置になるのか、色々と調査してみました。
本記事は2020年と2021年の地球と、内惑星の水星、金星の月日による位置関係についてシミュレートした内容になっています。
▲左上の日付を変更すると、その日の惑星の配置になります。
右上は春分、夏至、秋分、冬至から選択できます。
2月26日、7月1日、10月26日は水星の内合。(2月26日は少しズレます。。。なぜだ???)
6月4日は金星の内合です。
※2021年2月11日の変更点
日付を2021年12月31日まで選択出来るようにしました。
水星と金星の内合と外合は下表のようになりますが、シミュレーションでは少しズレます。
公転の計算が違うかも知れませんので後日再考します。。。
仕様
公転軌道は楕円軌道とせず、正円として再現している。
太陽の大きさを20px、水星、金星、地球は10pxで再現。
公転軌道の傾きは未考慮。
地球の起点は1月1日になっています。
期間は2020年1月1日〜2020年12月31日まで。
太陽からの距離は下表。
惑星名 | 実際の距離(約) | 画面上 |
---|---|---|
水星 | 57,910,000 km | 57.910000px |
金星 | 108,200,000 km | 108.200000px |
地球 | 149,600,000 km | 149.597870px |
1/1,000,000の大きさにし、ピクセルで再現。
公転周期については下表。
惑星名 | 年数 | 周回日数 | 角度/1日 |
---|---|---|---|
水星 | 0.240847 | 87.9675603975 | 4.092417686397849° |
金星 | 0.615 | 224.6241375 | 1.602677272383517° |
地球 | 1 | 365.2425※1 | 0.985646522515863° |
※1 グレゴリオ暦での平均日数
内合
水星 | 金星 |
---|---|
2020年2月26日 | 2020年6月4日 |
2020年7月1日 | |
2020年10月26日 | |
2021年2月8日 | |
2021年6月11日 | |
2021年10月10日 |
内合とは、太陽 → 水星 → 地球 のように一直線に並ぶことです。
外合
水星 | 金星 |
---|---|
2020年1月10日 | 2021年3月26日 |
2020年5月5日 | |
2020年8月17日 | |
2020年12月20日 | |
2021年4月19日 | |
2021年8月1日 | |
2021年11月29日 |
外合とは、水星 → 太陽 → 地球 のように一直線に並ぶことです。
二至二分
日付 | 元日からの日数 | |
---|---|---|
春分の日 | 3月20日 | 80日目 |
夏至 | 6月20日 | 172日目 |
秋分の日 | 9月22日 | 266日目 |
冬至 | 12月21日 | 356日目 |
以上、上図でシミュレートできるようになってます。
2月26日の内合だけ、少し水星がズレてしまいます。
なぜだろう???
外惑星を含めたものも作りましたが、火星と木星の間がかなり広いので画面に収まりませんでした。
今回は日付と二至二分で配置する仕様でしたが、自動的に回転し、速度変更、逆回転、コマ送りできる機能を搭載したものもできているので、次の機会に紹介したいと思います。
ガリレオ、ケプラー、コペルニクスなど、先代の科学者たちの研究には、本当に感服します。
足元にも及びませんが、少しはあやかりたいと思います。
最後に2012年6月6日に撮影した金星の内合、金星の日面通過の写真を載せておきます。
非常に珍しい現象で、次回は2117年12月10日〜11日に起こります。
▲撮影地:埼玉県所沢市
撮影日時:2012年6月6日 12時38分31秒
露出:1/5000秒 ISO100 絞り値:f/24 露出補正:-0.3EV
キヤノン EOS 30D
最後まで読んでくださりありがとうございました。
参考にしたサイト
AstroArts
つるちゃんのプラネタリウム
国立天文台 暦象年表
計算サイト
グレゴリオ暦 Wikipedia
名古屋市科学館