投稿日：2020年12月23日
前回に引き続き、After Effectsで天体を作ってみましょう。
今回は、最近の話題にちなんで、木星と土星を作ってみたいと思います。
前回紹介したSolar System Scope サイトから木星と土星のテクスチャーをダウンロードします。
▲Solar System Scope のトップページ。
▲木星のテクスチャー。
▲土星のテクスチャー。
▲土星のリングのテクスチャー。
土星のリングは、After Effectsのエフェクト「極座標」を利用して作りますが、このように縦縞では使えません。
▼縦縞に「極座標」を設定するとこのようになります。
横縞にする必要があります。
▲Photoshopで編集します。
回転、拡大を加え横縞にします。
画像の上の部分はリングの中心部になるので、土星本体と重ならないように透明部分を広めにとります。
▲After Effectsで新規プロジェクト、新規コンポジションを作成します。
▲編集したリングの画像と土星のテクスチャーをプロジェクトにドロップで追加します
▲続いてタイムラインにドロップします
▲土星のテクスチャーは、のちほどORB（オーブ）で使用するためのものなので非表示にします。
ORB（オーブ）とは、Video Copilot社 が提供している、After Effects用、商業利用可能な惑星を作成できるフリーPlug-Inです。
▲Video Copilotの公式YouTube。
▲リングに極座標を適用します。
エフェクト&プリセットの検索欄に極座標と入力し検索します。
▲極座標をコンポジションにドロップしエフェクトを追加します。
▲補間を100%、変換の種類は長方形から極軸へ
▲するとリングっぽくなります。
▲土星本体を作るため新規平面を作成します。
▲作成した平面にORBを適用し、土星のテクスチャーを反映させます。
▲Mapsを展開しDiffrse Layerに土星のテクスチャーを反映させます。
▲光沢を消すためにGlossinessを0.00に設定します。
▲続いて新規 > ライトを作成します。
▲ひとまずデフォルトの設定で作成し、のちほど調整します。
▲土星本体とリングレイヤーの3Dレイヤーにします。
▲アラートが表示されますが、とりあえずOKをクリックします。
▲平行ライトの設定。
シャドウを落とすをオンにします。
半径の数値も上げました。
▲土星本体のORBの設定。
少し傾きをつけました。
▲土星本体の設定。
トランスフォームで傾きをつけると、平面の土星が回転するだけです。
3Dモデルではないので仕方がありません。
マテリアルオプションのシャドウを落とす、シャドウを受ける、ライトを受けるをオンにします。
▲リングの設定。
マテリアルオプションのシャドウを落とす、シャドウを受ける、ライトを受けるをオンにします。
こちらはX回転、Y回転、Z回転で傾きをつけます。
▲上記の設定で作成した土星。
けっこうリアルですね。
手前味噌ですが、カッシーニ の画像を彷彿とさせられます。
リングには土星本体の影が、土星本体にはリングの影がちゃんとついています。
▲木星を作りました。
素晴らしい！
せっかくAfter Effectsなので動画を作成してみたいと思います。
。。。とは言っても、私はまだ初心者なのでたいしたものは作れません。
望遠鏡を覗いた時の手振れとピンボケを表現したいと思います。
2020年12月21日の17:32の空を再現してみました。
木星とガリレオ衛星、土星とタイタンを再現。
木星、土星、衛星との間隔や大きさの比率は正確ではありません。
▲改善の余地ありかな。。。
上でも紹介したように、2020年12月21日に木星と土星が大接近する星空イベントがありました。
今回のような接近は、1623年以来、397年ぶりという、非常に珍しい現象だそうです。
次回は60年後になるということです。
テクノロジーの進化により、今まで解明されてなかった天文現象のことも、正確に知ることができる時代になりました。
Stellarium というオープンソースなプラネタリウムソフトがあります。
▲Stellarium のスタートアップスクリーン
▲Stellarium のホームページ。
色々なOSに対応しているし、Web版もあります。
▲時間と場所を設定できます。
2020年12月21日の西の空を拡大。
観測値は埼玉県所沢市です。
▲次回観測できる60年後、2080年12月21日の同時刻の空。
火星と金星、天王星も並びます。
▲こちらは前回の1623年の空。
観測値は埼玉県所沢市です。
詳しく調べました。
最接近は7月17、18日ですが、太陽のすぐそばにあり、観測は不可能だったのではないかと思われます。
しかも日本では地平線（上の赤矢印）の下に沈んでしまっています。
▲1623年の空の拡大。
このような配置になっていました。
天文好きには垂涎のソフト。
過去や未来の皆既日食、月食のことも再現できます。
自分の好きな天体のことをAfter Effectsで作ると楽しいですね。
しばらくの間、月とか太陽とか作りたいと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
