投稿日:2025年11月15日

前回の記事 では、MAMP環境でSSI(Server Side Include)を使う方法について紹介しました。
普段、エディターは VSCode(Visual Studio Code) を使用していますが、VSCodeのプラグイン「Live Server」は残念ながらSSIをサポートしていません。

「ローカル環境でもSSIを使えないだろうか?」と思い、いろいろと検証してみたところ、Google Chromeの拡張機能「Live Server Web Extension 」を利用することで、MAMP環境下でもLive ServerとSSIを併用できることがわかりました。

この記事では、その実装手順をステップごとに解説します。
検証環境は macOS Tahoe 26.0.1(25A362)MAMP Mac版(Versiion7.2(2737))になります。

「LiveServer」のインストール

VSCodeLive Server をインストールします。

「LiveServer」の設定

▲インストールしたら歯車をクリックし設定を開きます。

Settings:Proxyを上図のように設定します。
enable: true
プロキシ機能を有効にするかどうかを指定。
true にすると、Live Server がリクエストを指定した プロキシサーバー(この場合 MAMP などのローカルサーバー)に転送します。
これを有効にしないと、Live Server は単に静的HTMLファイルをローカルで配信するだけになります。
つまり PHP などのサーバーサイドスクリプトは動作しません。

baseUri: /
Live Server が処理する際のベースとなるパス(URI)を指定。
/ はルートディレクトリを意味します。

proxyUri: http://127.0.0.1:8888
実際に処理を行うサーバー(プロキシ先)を指定。
MAMP などのローカルサーバーのアドレスを指定します。
MAMP の Apache が http://localhost:8888 で動いている場合、この設定によって Live Server がそのサーバーにリクエストを転送します。
つまり、Live Server → MAMP (Apache+PHP) のルートを作るわけです。
具体的には、ブラウザで http://127.0.0.1:5500/index.php にアクセス(Live Server のポート)Live Server は PHP を直接処理できないので、proxyUri に指定された http://127.0.0.1:8888/index.php にリクエストを転送。
MAMP が PHP を処理して HTML を返す。
Live Server がそれをブラウザに返す。
という流れです。

Setting:Use Local Ext (正式には liveServer.settings.useWebExt)の You have to install a browser extension. That will be works for your dynamic pages(like PHP). (訳:ブラウザー拡張機能をインストールする必要があります。それを使えば、PHPのような動的ページでも動作するようになります。)にチェックを入れます。

VS Code の Live Server は、通常は静的ファイル(HTML/CSS/JS)をローカルサーバーで動かすだけの拡張機能です。
しかし、index.php のような 動的ページ(サーバーサイド言語) は Live Server 自体では処理できません。
ここで登場するのが、Live Server Web Extension(ブラウザー拡張機能)です。
Use Local ExtuseWebExt の意味。
liveServer.settings.useWebExt: true
これを true にすると、VS Code の Live Server とブラウザー拡張機能(Live Server Web Extension)を連携させます。

「Live Server Web Extension」のインストール

Google Chromeの機能拡張 Live Server Web Extension をインストールします。

Chromeに追加をクリックします。

Chromeの右上、機能拡張アイコンから Live Server Web Extension を選択します。

Live Reload をオンにします。
I don’t want proxy setup (recommended) (訳:プロキシ設定は不要(推奨))にチェックを入れます。
Actual Server Address に実際に処理を行うサーバー(=プロキシ先)を入力します。
Live Server AddressLive Server のローカルアドレス http://127.0.0.1:5500/ を入力します。
最後に Apply をクリックします。

Windows11環境で検証していたところ、port:80を使用してましたが、
http://localhot:80と入れると接続できませんでした。
が下図のように、
http://localhotと入力しないと接続できないケースもありました。

ここまでで準備完了です。
一度、MAMPサーバーをSTOPし、再起動。
VSCodeも再起動します。

MAMPとVSCode動作検証

▲VSCodeでプロジェクトを開きます。
必ずエクスプローラーから指定してフォルダを開きます。

▲VSCode右下のPort:5500をクリックします。

▲これまでは Port:5500 でページを表示できていましたが、Settings の Proxy 設定で enable: true に変更したため、「Not Found」と表示されるようになってしまいました。
しかし、Port:5500 で確認するわけではないので、これはこれで大丈夫です。

▲MAMP で指定した port からプロジェクトを開きます。

▲表示されました。
これで VSCode で保存すれば自動的に反映されるようになります。

「LiveServer」の設定 その2

上記の「LiveServer」の設定では、他の案件でもport: 5500でNot Foundになってしまいます。
VSCode全体の設定ではなく、対象のディレクトリに対して設定することもできます。

▲Localhostを指定しているディレクトリに.vscodeという不可視フォルダを作ります。
その不可視フォルダ.vscode内にsettings.jsonを作成します。
settings.jsonに以下を記述します。

{
  "liveServer.settings.proxy": {
    "enable": true,
    "baseUri": "/",
    "proxyUri": "http://localhost:8888"
  }

  "liveServer.settings.useWebExt": true,
}

▲先ほどの「Live Server の設定」 で指定した内容を、別の JSON ファイルとして用意し、対象のディレクトリに配置する仕組みです。

▲先ほどと同じ手順で表示すれば、同じように表示されます。
こちらもVSCode で保存すれば自動的に反映されるようになります。

まとめ

正直、「できないだろう」と諦めかけていましたが、GPT-5に相談してみたところ、あっさりと解決してしまいました。

最近では、ソースコードの添削や別パターンの提案など、コーディングの作業でも欠かせない存在になっています。
もちろん、いまだにハルシネーション(事実と異なる回答)が出ることもありますが、それでもAIがあるかないかで作業効率はまったく違います。

今では、「AIなしでは仕事が捗らない」と言っても過言ではありません。

引き続き、色々と検証したいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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